月の下の砂漠の上で
ナチは訝しげな顔をしながらも説明してくれた
「そうです。一番上が王、ライル様です。二番目の権力者は巫の月、マーカ様です。」
…マーカ?
何かどこかで聞いたような…
どこだっけ?
「今、マーカ様は他国を回られています。そして三番目が王の親族に近い方から順に当てはめられています。その次が宮殿内の役職や他国の王などになります。何かご質問は?」
「巫の月って何するの?」
「王の政治を支えております。そして、きっとこの世界のことに一番お詳しい方です。今年で276歳だと聞きます」
「は、276!?」
「はい、巫の月になられた方は皆 長寿だそうで…」
あり得ない…
「ライルは長生きしたりしないの?」
「…!?呼び捨てなんですか!?」
「え、あ、うん…」
「…っ、大声を出してしまってすいません。そういえば、まだ王の権威についてお話していませんでしたね?」
「うん」