月の下の砂漠の上で

「王はこの世界の全てです。王が死と命令すれば死は当たり前ですし誰も王には逆らえないのです。いいえ、逆らうことがあってはならない。」

真剣に見つめる瞳。


私たち日本は国民主権が当たり前に掲げられているけど


この国…

ううん、この世界ではこれが当たり前なんだ



王が全て


王が絶対なんだ


「王と同等の立場で接するようなことはあってはなりません。ちゃんとこの価値観を持っていただきませんと」

この言葉は私に向けられている

あまりライルと仲良くしてはいけない、同等のように接するなって言ってるんだ


でも


「ナチ…ごめんね、それはちょっと難しいかも。」



「…何故ですか?」


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