月の下の砂漠の上で
もう夕方になりかけてる
その証拠に少し肌寒い
ムーンディサートは昼間はあんなに暑いのに夜になるとすごく寒くなる
「ティマと何を話してたんだ?」
ライルが急に歩き出したから私もその後についていく。
「まぁ…いろいろと。でも、本当にライルのこと好きなんだね」
「そうかもしれないな。歳も近いから」
「いくつ離れてるの?」
「3つ季節が回った。」
3年ってことかな?
ん?
私 ライルがいくつなのか知らないじゃん!
「ライルって何歳…?」
「…齢のことか?」
「うん、たぶん」
「齢17になる。」
一年差か、やっぱり同い年くらいだった
じゃあ、3年離れてるティマは14くらいか
「美月は齢何年だ?」
「ついこの間16になったところ」
「16…?」
ライルが向けてるのは疑いの目
「確かにみんなから幼く見えるって言われるけど立派な女子高生で、」
「じょしこーせい?」
そっか、ここじゃ使われてないよね
「うーんと、」
「美月、俺はお前のことを何も知らない。話せ」
風が吹いた。
あの花の香り
目の前にはセイラの花