月の下の砂漠の上で

自分でも自分の行動にビックリした

いつの間にか掴んでいたライルの手

ライルも驚きの顔を向けるけど


「ふ、ははは。何でお前まで驚いているんだ?」


そう、私だって驚いているわけで…

「反射神経でつい…手を」

でも、ライルは振り払わなかった。

むしろギュッと握りなおして

「夜で冷えてきたから、ちょうどいい」


って言われても私の心臓が危ないわけで



「そろそろ屋敷内に戻るか、」

「うん…」

踵を返し自然に離れていくライルの手


「ラ、ライル!」


離されそうになった手をもう一度掴み直した


「この手の中にはたくさんの命があるけど…
でも 残らず全ての人を全員 幸せにして欲しいなんてそんな気負いは要らない、きっと不幸か幸せかなんて その人 自身の行動や選択で決まってくと思うの。
でも、たぶん 民衆だけじゃできないことがあるからその手助けのために王様が必要で…」


言いたいことがぐちゃぐちゃ…



「一人で抱え込まないで。一人で月を見ないで誰かと一緒にみて、一生懸命やればいいんだよ!!」

たぶん


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