月の下の砂漠の上で
ライルの手元を見ていても やっぱり綺麗な食べ方
私の視線に気づいたのかライルが視線を上げて目が会う
すぐに剃らそうとしたけど
ライルが優しく微笑むから
見とれてしまった…
綺麗すぎる笑顔に。
心臓がヤバイ
ドックン ドックン ドックン
速さを増していく
胸に手をあてて、[あんまり騒がないでよ]と心臓に念じてみても 効果はなし。
「どうしたか?」
「ううん、何でも。」
あぁー
もう やだ
ライルに恋はしちゃダメ
私は日本に帰るし 好きになったとしても叶う確率なんてこれっぽっちもない
早く日本に帰らなきゃ。
ここに居すぎたら きっともうあの国には帰れなくなる。
「もし 何かあったら 言え。遠慮はするな」
「…うん」