図書室の天使。
いつも通り騒がしい教室。
だから私は入ってきたことなんて
誰も気付かないはずなのに…
「碧崎さーん!」
一際大きい声で私を呼ぶ声。
「は、疾風!なんで碧崎さんなんて呼ぶの?」
声の主は私がいつも気にしていた片桐くんだった。
「だって俺、碧崎さんと話したいもん」
片桐くんの一言でクラスがざわつく。
「なんだお前、碧崎のこと好きだったのか!!」
そんな言葉が教室を飛び交う。
私の顔は一気に真っ赤になって、思わず教室を飛びだした。