センセイのチカラ―受験生応援小説―




「うん。わかった」



やっと声が出た。




教室の窓に手をかけた黒岩が、振り向きながらニコって笑う。




その顔、反則!!


めちゃめちゃかっこいい。




「卒業まであと少しやな。まだ英語の成績は平均以下やから、ノート続けへんか?」



「いいん?」



「高校になっても続けるで。ええか?」




えーーーっ!!


めちゃめちゃ嬉しい!!




卒業しても、つながっていられる。




私も黒岩の隣に立って、窓の外を見た。




受験の結果を知らせに来た生徒達が、帰っていく姿が見える。




「え・・・・・・どないしたん?」



隣に立つ黒岩を見たら・・・・・・



頬に涙が・・・・・・






黒岩は、ほんまに意外な面ばっかり見せる。


だから、ますます好きになる。



< 105 / 111 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop