センセイのチカラ―受験生応援小説―
「うん。わかった」
やっと声が出た。
教室の窓に手をかけた黒岩が、振り向きながらニコって笑う。
その顔、反則!!
めちゃめちゃかっこいい。
「卒業まであと少しやな。まだ英語の成績は平均以下やから、ノート続けへんか?」
「いいん?」
「高校になっても続けるで。ええか?」
えーーーっ!!
めちゃめちゃ嬉しい!!
卒業しても、つながっていられる。
私も黒岩の隣に立って、窓の外を見た。
受験の結果を知らせに来た生徒達が、帰っていく姿が見える。
「え・・・・・・どないしたん?」
隣に立つ黒岩を見たら・・・・・・
頬に涙が・・・・・・
黒岩は、ほんまに意外な面ばっかり見せる。
だから、ますます好きになる。