センセイのチカラ―受験生応援小説―
こうしてみると、今までなんで興味なかったんやろう。
どこもかしこも、ええやん。
今までは気付いてなかったけど、性格も顔も欠点ない。
サッカー部って言ってたな。
どうしよ。
あの黒いジャージ姿でサッカーやってる姿見たら、鼻血出るって!!
絶対かっこいい。
超、見たい。
帰り道の私は変態やった。
ニヤニヤしたり、目を閉じて黒岩を思い出したり。
恋する乙女と化した私は、ルンルン気分やった。
で、現実に気付いたのは家に帰ってから。
「おかえり。模試の結果届いてるよ」
先月受けた模試の結果。
英語だけ、ズバ抜けて低い点数。
あぁ、私・・・・・・
受験生やったんや。
恋なんかしてる場合ちゃうっちゅーねん。
しかも、恋した相手とは、もう少しでお別れ。