センセイのチカラ―受験生応援小説―
自分の部屋で、模試の結果を見つめながらため息を10回くらいついてみた。
でも、すぐに顔がニヤけてくる。
「く、くろいわ・・・・・・」
口に出してみる。
やっば~!!
ドキドキするやん。
勉強せなあかんってわかってるのに、私は机の引き出しから前回の期末テストの用紙を探す。
もちろん、英語の。
「これかぁ」
黒岩が問題を作ったテスト。
もっと頑張れば良かった。
黒岩の字。
45点。
他にも、机の中から出てきた黒岩グッズ。
黒岩の手書き英語の小テスト。
3年の最初に配られた、いろんな先生が書いた受験へのメッセージ。
【未来の自分へのプレゼントと思って、この1年頑張ろう】
黒岩、こんなメッセージ書いてくれてたんや。
なんで今までアイツの魅力に気付かんかったんやろう。