センセイのチカラ―受験生応援小説―
休み時間ごとに、瑠美と私は黒岩を探しに行った。
廊下の向こうに黒岩を発見すると、黒岩は絶対に逃げる。
避けられてる?
もしかして、嫌われた??
「だんだん不安になってきた。嫌われたんかな」
黒岩のいない職員室を覗きながら、ぼそっと呟く。
「そういう態度じゃないって。あきらかに、あの人はドキドキしてるんやって」
そう言われるとそう見えるけど。
せっかくめちゃめちゃ仲良くなれたのに、これからどうなってしまうんやろう。
「昼休みは、捕まえような」
「う・・・・・・ん」
だんだん元気がなくなってきた私と、どんどんテンションが上がる瑠美。