センセイのチカラ―受験生応援小説―
ここはほんまのことを言うべきか・・・・・・
悩む。
ちょっと面白いからこのまま続けてみよう。
「他には何かあった?」
「小阪が、俺に対して生意気なことばっかり言うてたんも、照れ隠しやったんか・・・・・・俺、全然気付かんかった。嫌われてるんかと思ってた」
うん。
ついこないだまでは・・・・・・
嫌いっていうか、眼中になかった。
「俺が去年風邪引いてしんどい時に、思いっきり背中叩いたよな。気合いが足りんって。思い返せば、お前とはいろいろあった」
喜んでいいのやら・・・・・・
複雑な心境になる。
「あんな・・・・・・先生?」
「何や?」
「言いにくいねんけど」
「え・・・・・・」
「先生のこと、好きやねん。もう気付いてるみたいやから言うけど」
こうなったら、もう言うしかない。
「うん。気付くの遅くてごめんな」
「ううん。でもな、3年間も好きやったわけじゃないねん」
めっちゃ目大きくして、不思議そうな顔してる。
黒岩、かわいい。
天然やん。
そこも好き。
「じゃあ、いつから?」
「びっくりせんとってな」
「うん。もっと前から?まさか小学校の頃から?」
んな、わけないやん!!!
「つい最近。こないだの放課後の補習の日から」
「・・・・・・まじか?」