センセイのチカラ―受験生応援小説―
しんみりしてる私を無視して、瑠美と黒岩はハイテンションで話し続けてる。
「じゃあ、後はよろしくお願いします。黒岩せ~んせ!」
「何がや。最近、意味深な笑顔が多いけど、どういうことや?」
「うふふ。萌美のこと、よろしくお願いしまぁす」
瑠美は、私の背中を押して、黒岩の前に差し出した。
「ん?くれんの?」
黒岩ぁ・・・・・・
「差し上げますので、大事に取り扱ってくださいね。黒岩先生!」
「じゃあ、遠慮なく・・・・・・」
黒岩は、私の両肩に手を置いて、顔を覗きこむ。
その顔、反則やから!!
瑠美が職員室から出て行くと、急に真面目な表情になる黒岩。
「教室で待っててくれるか?俺に話あるんやろ?」
「・・・・・・うん、まぁ・・・・・・」
話って・・・・・・告白ってことやんな?
2回も告白させるなんて、黒岩・・・・・・ドS野郎やん。