風になれ
この後このひとの
サーブを受けることになるのか。

そう思うと足に変な震えが走った。

「野風!!」

優子!?

「野風、まだ始まったばかりだよ。
 気持ちで負けたらだめ!
 ウチらはウチらのテニスをしよう!!」

震えているのが見えたのか
優子が怒ったようにそう言う。
そういう優子も顔が固いけど…

「ありがとう優子!」

優子にお礼を言って私は構えた。
負けたくない。
頑張ってきたんだから!!
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