風になれ
「考えてないの!?」
「うん」

またも即答され唖然。

「そんなに変なことかな?」

私の顔があまりにも間抜けなのか
大地くんが苦笑いできいてきたけど
変だよ、うん。

「だって、そんな機会
めったにあるもんじゃないのに…」

正直、私なんかは
いくら頑張っても無理だと思う。
私はきいておきながらも
大地くんは受けると思ってたから
理解し難かった。

「だってさ、考えてみ?
声かけてきてくれてるの
秋田、新潟、神奈川…と、徳島だよ?
どこもここからは遠いです。
俺、ここ離れたくないし」

何故敬語?
そして4校も声かかってたんかい!

「遠いって…今日び新幹線あるんだし
徳島はともかく他なら最悪
1、2時間あれば通えるんじゃ…」
「だめなんだって、それじゃあ」
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