風になれ
「まあ、野風はご立腹のようだけど。
もったいぶらないで
すぐに渡してあげたら?それ。
五十嵐優しいけどのんびりだから」

なにやら意味深な発言をする優子に
大地くんがえっと声をあげた。

「俺、のんびり?そんなにガキ?」

気になるのそこかいっと
優子がダイタンにツッこんだ。
原田くんも苦笑いしている。

「いーからほら、早く!」

さらに原田くんにも急かされた
大地くんはそうだな、と笑った。

なに、なに???

わけのわからない私を前に
さんにんはお互いに目配せをすると



パーーーーーンッ

「「「ハッピーバースデー!!!」」」

大きな音と共に私に
煙混じりの紙吹雪を浴びせた。
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