風になれ
そう言って峯岸さんは立ち上がった。

「それでもね
 いくら踏ん切りつけても
 迷うことってたくさんあるやん?
 そしたら相手とちゃんとぶつかって
 悩んだらみんなに相談すればいい。
 うちら、そのための仲間じゃんか!」

笑顔でそう言うと
峯岸さんは後輩の元へ駆けていって
ラケットを回収し始めた。

私の脳内にはずーっと峯岸さんの言葉が
エンドレス状態。
峯岸さんの言葉を全部理解できたわけじゃないけど
心が軽くなったのは確か。

「優子と話してみるかなー…」
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