゚・*:.。.宝石箱 .。.:*・゜
次の日からずっと、あたしと広瀬は名前では呼ばなくなった。


それに、まったく喋らなくなった。


もはや他人同然といっていいぐらいになり美穂や麻耶、由貴からは


質問攻めにあったがすみから隅まで全部話した。


最後まで聞いて、麻耶と美穂は言葉を失って


由貴は何も言わずに別のところへ行ってしまった。


あたしも話してよかったとは思ったけれどなんだか気分が悪かった。


龍哉もあれ以来あたしには何も言わないでそっとしておいてくれた。


あれでよかったよね。


あたしにとっても広瀬にとっても


広瀬の好きな人のためにも。


あたしはこの1年間。


だれにも心を揺るがすようなことはなかった。
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