嘘をついて

本当はね。
あたし知ってるんだよ。


遠矢の愛はあたしだけのものじゃないことなんて。

それでも、たまに傍に居てくれるだけで良い。


こっちから近寄ろうとすれば逃げてしまう野良猫のように、きっと貴方もそうだから。





あたしはただ、
遠矢のくれる温もりがこのままずっと傍に在ることを願うの。





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