ミライミドロップ




そして・・・また、俺は白い空間の中にいた。


あ、れ・・・?


なんで俺、こっから出れないんだ?



すると、白い空間の中に、一点の明るい映像が浮かんだ。



『リョウ!!今、お母さん大変な時なんだ。一人で留守番、頼むな!?』


そう言って、玄関から出て行く親父の姿。


そして・・・



『ま、待って、父さん・・・僕、寂しいよ・・・。」



そこには、まだ幼くて、泣きじゃくる兄貴の姿があった。



一人で、廊下にうずくまり、泣き続ける兄貴・・・

俺はその姿を見て、何故か・・・



頬に一筋の涙がこぼれた。




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