ミライミドロップ




憎むべきはずなのに・・・

何でだろな・・・。


そして、俺はあっという間に白い空間から抜け出て・・・

いつの間にかベッドの上に横たわっていた。



「何だったんだ・・・?」



俺の頬には、先ほど流したはずの涙の水滴が、

確かに残っていた。


そして・・・横には、ミライミドロップの缶。


俺は、気になって、もう一度解説を読んでみる。


すると・・・そこには、

さっき起きた出来事が納得できる文章が―――


“ミライミドロップ”は、憎悪、悪意・・・負の感情の前では、何の効果も発揮いたしません”



そうか・・・

俺があそこで兄貴に憎悪の感情を抱いたから・・・。




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