続☆恋ごころ-君と恋愛-

恥を、捨てて…

恥を捨てて…

最後のセリフまで来た。

"ありがとう、部長。私、あなたに愛されてよかった!!"

先生が、終了の合図をする。

先輩を意識しないように、できたはず。

きっと上手く出来たよね…

そう思っていた、そのとき。

先生の顔が曇っていることに気がついた。

どうして?

「なんだよ、今の。」

声をあげたのは佐野先輩だった。

「え??」

「つまんねー…ロボットかよ。セリフをただしゃべるだけ。」

「…?」

「恥を捨てろとでも言われたのか?だったら、棒読みになるのかよ。」

「え…今の、棒読みなんかじゃなかったわ!!ちゃんと、志帆ちゃんできてたじゃない!!」

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