王子な彼の恋は盲目
Chapter 02 -変化-
その日は家に帰っても色んなことが頭をぐるぐる回って、頭が痛くなってすぐに眠ってしまった。
――――――――…
翌日、ダルい体を無理矢理起こし、妹と弟の為に朝食とお弁当を作る。
でもやっぱり昨日の事を考えてしまい、いつもでは考えられないようなことをしてしまった。
ガシャンッ
「姉ちゃんどうしたんだよー」
「あちゃー…ごめんごめん、すぐ片付けるから!」
呆れ顔の弟が私の割ったお皿の残骸を見つめているが、手伝ってくれる様子はない。
「有也、触っちゃダメだよ?」
「触らないよぅー」
甘えん坊な下の弟は、未だに座っている幼児用の椅子で足をぶらぶらさせている。
「お姉ちゃん、掃除機持ってきたよ」
「有莉ありがとうー!」
しっかり者の妹は流石に行動が早い。まだ小学生なのに、実に良くできた妹だ。
割れた皿を片付けながら、王子に言われた事を考える。
『僕と付き合ってほしいんだ』?
何で、私が、王子と?
しかもヤツは私の体操服を…
ああもう考えたくない!
あんなにモテモテの王子が変態だったなんて…!