君の好きな人。
「いや、お前のせいじゃねーよ。…悪かったな」
俺がそういうと彩未はパァと明るくなった。
「そっか!良かった!!」
また顔が赤くなるのを感じる。
ホントに俺はこいつのことを好きになってしまったのかもしれない……
それから二人で体育館に戻ってバスケの練習をしはじめた。
思ったより彩未のバスケが上手くて、動きが綺麗でみとれていた。
パシッ
いきなり誰かに後ろから叩かれた。
後ろを振り向くと、そこには龍哉がいた。
「おいっなんでお前がここにいんだよ?」
確かこいつはサッカーだから運動場のはず…
「暇だったし抜けてきたっ♪」
なんだその語尾にハートがついてそうな勢いは……
「つーか、誰見てたんだよ?」
「あ?誰も見てねーよ」