君の好きな人。


「私、1人で帰るよ?」


「あ?行くぞ」

そう言って昌利はスタスタと歩いて行く。


「ちょ、ちょっと待ってよ!」


私は昌利を追い掛けた。こいつ、私に気を使うきないの?


「昌利っ!!待ってよ!」


「あ?」


だから“あ?”じゃなくて!


思いっきり昌利を睨んでやった。


「はぁ〜…」


だから!“はぁ〜…”じゃないんだって!!


「行くぞ?」


手をだされた。


「………?」


私が何?って視線を送っていると、なんか呆れた感の視線を送られた。


「……手」


「だから、手が何!?」


なかなか話しが進まなくて苛々する。


「だからぁ、手、繋ぐぞ?」



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