white*letter


私が弱かったから、私を救おうと、自分のことを後回しにして……。

ごめんね、浤太。


『後悔させてやる』とか言って、私が泣いて浤太に縋ったらきっと浤太は、両手広げて『どうした?』って言ってくれる。


守ってもらってばかりで、何もしてあげられなかった。



今更何も出来ないかわりに、あなたが世界で1番幸せになれる時がくるようにと願っておくよ…。







それから、私と内藤くんが付き合ってるとみんなに広まった。


ダサい私が彼女なんて言われて、申し訳なくおもった私は『私、彼女で大丈夫?』と聞いた。


「何、後悔してんの?」

「そうじゃなくて…。こんな私が彼女だよ?内藤くんプライドないの?」

「あのさ、『内藤くん』じゃなくて岬って言ってんだろ?」

「………あ…」

癖で、なかなか呼び捨てには出来ない。


「しかもプライドってなんだよ」






< 262 / 268 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop