white*letter
なんで、ドキドキしてたりしたんだろ。
馬鹿じゃないの。
冷静に良く考えたら、あの内藤くんが私を相手にするなんて有り得ない。
周りには、十分すぎるくらい可愛い子たちがいるんだから。
私は空気。存在はないの。調子にのってはダメ…。
席についてから、私はずっと机に顔を伏せていた。
だから、何度も何度も繰り返して呟いた、
「………バカみたい…」
その言葉を、内藤くんが聞いていたなんて私は知らなかった。