ヒミツのお姫様☆
「火傷したとこ見せて」
いつもと違う雰囲気の斉藤に、
ちょっぴりドキッとした。
私は再び制服の袖をまくり、腕を見せた。
「真っ赤だね……。
まず、冷やそうか」
斉藤は水道の蛇口をひねった。
「直接、火傷したとこに水かけちゃだめだよ?
皮膚がめくれちゃうから」
「そんなことくらい知ってるよ」
小学校のとき、保健で習ったし。
私、言えないけど女の子だし。
少しの時間、火傷したところを水で冷やして
「もう、いいかな」
斉藤は水道の水をとめた。