ヒミツのお姫様☆

斉藤は慣れた手つきで、消毒して
ぐるぐるっと腕に包帯を巻いてくれた。


「これでよしっ!!」


「ありがとう」


ちょっと、見直したかも。


こんな1面もあるんだな……。


「……くしゅっ!!」


さ、寒い……。


くしゃみをした私に、


「あ、制服濡れてるんだよね?」


優しい声を掛け、


「たしか、ここらへんにジャージがあったはず……」


と、保健室のあらゆる棚をあさり始めた。



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