夢の中
「自分を責めちゃダメだよ?」

ふと、クウの声が聞こえ顔を上げると、目の前にクウが立っていた。

「なんでいるの・・・?」

「病院行くって書いてたじゃん。」

そういえばと、机の上に置いた手紙を思い出した。

今になって、書かなきゃ良かったと、少し後悔した。

「クウ・・・ごめんね・・・」

泣きながらクウに謝ると、クウは

「大丈夫だよ。」

と言って、笑った。

「言ってくれなかったのは、ちょっと寂しかったけど。」

クウはそういうと、

「あそこに寝てるのは、本当に僕なのかな?」

と、病室のほうを、興味しんしんで覗いていた。

そして

「このままだと僕は、本当に死んじゃうんだね。」

と、悲しそうに言った。

その言葉を聞いて、クウは、自分が霊であることを理解してたんだと思った。
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