I Believe〜You're my sunshine〜
愛音
10年前の高校2年になった春、初めて俺は若松病院を訪れた。理由は、同じクラスの親友である篠原達也(しのはらたつや)のお見舞いだった。

「よっす達也!足は大丈夫か?」
わざと明るく入る俺。
「おっ、健!来てくれてサンキューな!
足は安静にしときゃ大丈夫だってさ、バスケ部なのにバスケで骨折とかみっともねーよな」
「確かになっ(笑)」
俺―山下健(やましたけん)とこの篠原達也はいわゆる腐れ縁ってやつで、小学校からの親友だ。
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