キミの手の奥の僕
「で、二人ともなんでいるの?二人も買い物?」
私の疑問を素直に言うと目を丸くした未玖と晴が沙和をみた。
「言ってないの?」
晴が聞く。
「言ってないの」
沙和が答えた。
頭が混乱してきた私はただ「え?」と「あれ?」を繰り返していた。
沙和が普通に落ち着いた声で私に説明をする。
「実は、私たち四人で遊ぶ予定だったの。あんたに言う機会無くて当日になっちゃったけど」
いやいやいや、当日ならまだしももうコレ会っちゃってますから…
「そうなのか…私は、別にいいけど」
そういえば、尚さんは何処へ?
キョロキョロと店内を見回す私をみて、未玖が隣でコーラを飲みながら教えてくれた。
「尚ならいないよ」
「え、何で?」