恋の歌〜歌姫メモリー〜
「姫歌……あんたやっぱり可愛いよ!!」
いきなり初架が背中を叩きながら言ってきた。
痛いんですけどね。
「あんなカッコいい先輩を落とすなんてすごい!」
落とす?
なにを?
先輩を落とす?
なにそれ……?
意味がわからない私は初架を見る。
「わかんないの?」
初架が聞くから頷いた。
「伊月先輩、絶対姫歌に惚れたよ!!」
はい?
伊月先輩が?
私に惚れた?
絶対ないよ!
「ない!そんなことありえない!伊月先輩が私なんかに惚れるわけないじゃんか!!」
叫んでしまった。
だって信じらんないもん。
伊月先輩が私に惚れるわけないもん。