クラスの人気者
「え!聞いた?里奈ガンなんだって!」

「うそ!大丈夫かな?」

「って、なんで、入院してないの?」

「里奈かわいそう・・・。」

ひそひそ・・・・・・。そしてどんどん広まった。

里奈はどんどん、青ざめていく。

「ねえ、里奈、今日はこのまま帰って、中村のことお母さんに聞いてみたら?」

「うん。そうする。」

「じゃ~ね!」

「うん。」



あ!忘れ物した!私は来た道をもどり、学校に行った。

すると、まだクラスに誰かいる。河田と香山だ。

そういえば今思い出すと河田は里奈の彼氏。心配してるのか?

「か、香山、俺って里奈のためになんにもできないんだな。どうすれば・・・。」

「河田、励ますぐらいしてやれるだろ。」

2人はうなずいて私のほうを見た。

「明日、里奈来るよな。」

「来るよ。」

河田は

「やっほ~い!香山!明日お見舞いにいってやろうぜ。」

「・・・。」

や、やばい。里奈は病気じゃないって!里奈に知らせなきゃ。

私は忘れ物をまた忘れて帰ってしまった。

帰り道、私はふと思った。あれ?やっだ~!忘れ物もってかえってないじゃん。いまきづいてもおそい。


がちゃ、すぐに、電話をかけた。

「はい。里奈です。」

「里奈?!大変!さっき忘れ物とりにいったら、河田と香山がいてさ、明日お見舞いに行くって!」

「ぎょええええええ~~~!なんでとめなかったの?病気じゃないのに。どうしよう。」

「あ!話し変わるけど、中村のこと言った?」

「うん。」

「なんて?」

「ちがうって、名前が。正確には太田さんだって。」

え?中村と太田ってどうまちがえるの?

「そうなんだ。よかったね。」

「っていうか話変えないでよ。(ピンポーン!)あ!だれか来た!ちょっと待ってて。」

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