ウラコイ2 銀幕の旦那様
かわいそう。
「…まぁ考えててくださいね。“お姉さん”?」
彼女はすっとトイレから出ていった
立て直した気持ちが崩れそうだった…
「…ああいたいた、…みちるさん」
トイレから出ていったら
近くで翔太君は待っていた
「……」
「さっきはごめん、何か用事が…」
昨日会ったの…
彼女にしてくれるって…
「あ…昨日、千広先輩に話してね。納得してもらったから…、報告をと思って」
翔太君はそうかと笑った
「それだけ、ごめんね。引き留めて…」
翔太君の目を見たくない
「…みちるさん?」
「神田さぁーん」
別のスタッフが呼んだ
翔太君は、はいと振り向いた
「ほら行かなきゃ…撮影がんばろうね。」
ぐいっと背中を押した
「…うん」
翔太君は目をそらして
スタッフの方に歩いて行った
「みちる。…テンション下がってない?」
「美帆…。」
「まさか女の子の日が急に来た?…」
はっと真面目な顔で聞いた
「違うよ。…一条さんとちょっと…」
「はぁ!次は何を言ったのよ、あの小娘。別れろとか…、」