ウラコイ2 銀幕の旦那様
「……翔太君をちょうだいって。」
「殺ってやろうか。あの小娘、あんたは言い返さなかったの?」
「よくわからなくて…。けど翔太君嘘ついたの」
「…嘘?」
「撮影始めまーす!スタンバイお願いしま~す」
美帆は ちゃんと
話してねと言って走って行った
「…槌谷、」
「先輩、すいません準備をしますね…」
「槌谷ぁ、あれ板持ってこい板。しまっちまったんだよ」
「はい!」
仕事をしなきゃ…
「神田さん、市村さん入りましたぁー」
「高屋ぁー、位置あげろ。そうそう、もーちょい上だ…」
『誰かにお前のこと助けて欲しいんだよ』
『……』
しんとしている
歌舞伎役者の市村さんの声はよく通る
『流されるまま生きてるなよ。藤堂…お前はそういう人間じゃないだろう』
『あぁ…そうだな。ありがとう倉田…』
『……はぁ、まぁ飲もうぜ。酒がなきゃ酔えやしない…』
倉田先生は藤堂先生にお酒を注ぐ
「はいカット!次は長回しするから、神田君頑張ってね」