ウラコイ2 銀幕の旦那様
「……。」
「美麗さんは今はどちらに?東京じゃないよな…」
翔太君が言うと
あぁと一条さんは言った。
「伊豆で静養してるわ。東京は空気が悪いから、……パパが肺の病気だって言ってたから…」
肺の病気…
病気してるんだ、
翔太君と一条さんは
美麗さんについて話してる
彼女は私をすてて出ていった
美麗さんに対する
想いはあまりいいものじゃない…
でも会わなければならない…
「みちるさん?酔った、大丈夫」
「平気…。ちょっと考え事」
「なんか俺ばっかり話してるし…、にしても随分あっさり教えるんだな。一条さんは…」
はぁと息をはいた
「……意地張るの面倒くさくなったし、…一応お姉さんの彼氏だし。いじめても無駄だって思った、神田さんあたしと似て腹黒…っていうか……落とせない…」
「…それはありがとう。」
翔太君は じろりと
一条さんを鏡越しにみながら言った。