ウラコイ2 銀幕の旦那様
「…市村に説教されたのが効いたみたいです。すいません」
「あなたが謝ることないわよ。まだ甘ちゃんなのよ、……」
いつまで彼女を縛ってるの?
「ねぇ神田弟…あたしはみちるを縛っているのかしら」
庭はシンとしている
「しばる…って、」
「旬に言われたのよ。いつまでみちるを縛ってるのって…それが彼女を安心させてるんじゃないか…て」
あたしは目の前の男を信じていない
何を言っているんだろう
でもずっと一人で考えているのはつかれた
「…なんとなく分かる気がします。いや…町谷さんが悪いんじゃないけど…」
旬もそういって哀しい顔で微笑んでいた
「あたしはずっとみちるといたわ。貴方より旬より…」
もしかしたらあたしは
悔しいのかもしれない
ずっと一緒にいて
あの娘を守ってくれる男なんていないって思って…
でも 急にこの男…神田翔太
が現れてそして彼氏になって
みちるは幸せそうに笑っていて…
「けどわかってるわよ。神田弟…友情だけじゃみちるは幸せにはならないって…」
「……」
神田弟は黙っている
ニコニコした顔は無表情になっていた