ウラコイ2 銀幕の旦那様
よしよし。
誰だろう…暖かい
顔が見えない…よ
怜一さん…?
お父さん…、
みちる…
みちる!
……美帆の声だ
覚めなきゃ…いけない
「みちる!」
針みたいに細い光が見えた…
「……あ、……あたしは…」
美帆は心配そうに私をみてた
「…7階からプールに落ちたの。外傷はない…わ…」
「……ごめん、ね」
美帆は下を向きながら震えてる
「気分は悪くないですか……自分の名前は言えますか?」
白衣を着た医者らしき人が聞く
起き上がって あたしは頷いた
「気分は大丈夫です。名前は槌谷みちるです…」
彼が頷き なにか
手元の紙に書いていた
「大丈夫だとは思いますが、一応検査を受けられてください…診断書を見せれば私の病院で無料で出来ますので。」
丁寧に説明してくれた
「ありがとうございます。」
彼はお大事にと
言い部屋から出ていった
「…美帆。あたし大丈夫だから、」
「……っ、大丈夫なわけないでしょ!7階から落ちたのよ、プールがなかったらあんた死んでたわ…」