ウラコイ2 銀幕の旦那様
「…わかってた、けど好きで、ワガママ言っても結局は翔兄は受け入れてくれるって……思ってた。」
思ってた…
けど…
「……でもいつまでも許されるわけじゃない、子供のまま甘えられるわけじゃない…ってのが改めてわかったの。…きっとあなたじゃなくても…意地悪してた」
「…うん。」
「…優しいのね。翔兄の言う通りだわ…」
爽さんは悟ったみたいに笑う
「槌谷さん。あなたすっごい翔兄に大事にされてるわよ。あんな翔兄の顔…初めて見たかも知れない…悔しいけど…」
爽さんはどこか気が抜けた
みたいな声だった
子供が夢中だったものから
熱が冷めたみたいな…
「…翔兄を大切にしてね。…あたしが、出来なかった事ちゃんと…してあげて。ああ見えて翔兄、寂しがりだから…」
「大切にします。…ごめんなさい爽さん、」
「…認めたくないけど仕方ないの。翔兄がそう望むなら…それが唯一あたしが出来る事なら…」