ウラコイ2 銀幕の旦那様
「ほい出来たぁ…あぁ暑い」
浴衣の帯を
きゅっとしめられた、
「美帆足広げないでよ…せっかくちゃんとしたのに。」
「いいのよ。お祭りではちゃんとするから…」
「ちぃ姉。めぐみでーす。入りまーす」
「はいはい。」
「うわぁ町谷さん、ただのうるさいだけの人じゃなかったんだ。着付けうまぁ…衣装の人より上手いかも」
めぐみさんも
赤い浴衣を着ている
「よけーなお世話よ。」
窓際で扇子を仰ぎながら
うざったそうに言った
「美帆は京都生まれで、着付けは日常茶飯事してたから上手いんだよ。」
「誰にでも取り柄ってあるのねぇ…」
「次から次へと失礼な事を。あ……もう海江田監督たち行ってる。あんたの旦那もいるわよ…」
めぐみさんと
一緒に窓に近付き外を見る
「本当だ。でもさっきメールであとで合流しようって。目印も決めたから…」
「ふぅん。…全くラブラブなんだから、」
美帆は やれやれとため息をついた
「あたし達もいきましょ。祭り終わっちゃうわ…」