ウラコイ2 銀幕の旦那様
「誰かさんが硝子被ったのに心配して、平気な振りしてるし苛ついた…」
「ごめん…ね」
翔太君は はぁと息をはいた
「…俺も悪かったから…謝らないでいいよ。普通に逢いたかったのに、会見入ってさ…」
「うん……」
人の少ない通りに
翔太君は歩いていく
「……」
「……背伸びた?前より大きくなった気が…」
「そんなかわるわけないよ。たかだか三年で…」
たかだか三年
けど わたしには長い三年だった
彼にとってはたった三年だ
「……、そうだよね」
たくさん
映画やドラマに出て、
世界中を見てきた
「…あー、謝るな、そういう顔をするな…」
ぽつりと雨が降ってきた