ウラコイ2 銀幕の旦那様
「…ごめんなさい。」
「謝らないでょ…ほんっと馬鹿…」
仲直りしなよ…
美帆を受け入れてくれるひとは
工藤君ぐらいだよ?
「…ワガママって言っていいかわからなかったんだ…。30の男が言うのもなんだけど。でもその事で美帆さんを苦しめてたんですね…。」
旬はふっと笑う
「…美帆さん。俺が何も言わないからって何も思ってない訳じゃないよ。兄貴にも…美帆さんて呼ぶなって言った。ずっと美帆さんが槌谷さん大事にしてる知ってる…、一応遠回しにワガママ言ったつもりなんだけど」
「は?」
あたしが聞き返したら
旬は 苦笑しながら言った
「…俺も美帆さんに大事にされたいって。俺言い方が悪かったんですね、」
「分かるわけないじゃない!もっとストレートに言いなさいよ。」
「友達を大事にするのはいいけどそろそろ俺だけを見ててよ…。いろいろ限界なんだよ、我慢するの?」
「……っ、旬。」
言えるんじゃない、そういう事
あたしに近づいてきた
逃げたらいい けど逃げられない
「…満足?もう怒ってないか…」
「うるさい、うるさい。アンタなんかね…」