ウラコイ2 銀幕の旦那様
わたしは家に戻って、ケビンさんから貰った物を取りに行く
いざとなったら彼に見せなさいと渡されたDVD
怜一さんが生きてた時の姿の映った…
きっと彼の道しるべになってくれるはず…
「町谷。…なにかあったのか槌谷は…その」
「…なにかあったみたいですよ。知らなかったんですか?」
千広さんは首を振った
すこし笑いながら
「昨日飲み会参加しなかったから…わざわざ嫌いな奴の顔見に行きたくないだろ…」
「……そうですか。」
千広さんはふられている
みちるは神田弟を選んだ
好きな人が好きな相手を
好きになれというのが無茶な話だ
「変わったな。槌谷は…、」
「まぁ好きになったのが彼ですから。否が応でも変わりますよ、もう28才ですし…」
あたしの嫌みに千広さんは苦笑した
「町谷は変わらないな。そういう口の悪い所」
「あたしの唯一の短所ですから。直す気はさらさらありません…いけませんか?」
「……俺は別に嫌いじゃないけど」
と笑った。