ウラコイ2 銀幕の旦那様
「…」
休憩中の彼は喫煙所にいた
ぼうっと 立って空を見ている
届かない…
あたしじゃ わからない
わかってあげられない、
いくら気のきいた事を
言おうとしても
彼にとって
それは必要な言葉じゃない。
知っている。
けど 少しでも 彼に近づきたい
求めている言葉じゃなくても
偽物の笑顔でもいい…
そういう大きなモノを
背負ってる人の近くにいたい…
けれど
「美帆さん。」
「…旬」
あたしではない…
わかっている。
「怖いわね…、俳優て。あんなぺーぺーな癖に……いっちょ前に人を惹きつけちゃって」
旬はあたしの手をひいた
「彼は特別です。」
惹かれる
好きという感情とは違う感じの…