ウラコイ2 銀幕の旦那様
駄目だ。




なんでそこまで言い切るの?


可能性はないの
本当に好きだったらどうするの?


「わからないじゃない…。そんな、駄目だ、なんて…」


「ごめん。」




翔太君は素直に謝ってくれた















翌朝


「ちぃ姉はあの人のどこが好きなの?」


撮影がはじまる前
めぐみさんが聞いてきた


「急にどうしたの?」

「なんか聞きたくなったの…。」


「優しくてけど強がるところかな…。」



「あの人優しいかな…、」



めぐみさんはうーんと首をひねった



「優しいよ。理由はそんなに無いなぁ…好きに理由はあんまりないと思うよ」


「それが恋愛なのかな、あたしよく分からない。ずっとパパだけだったから…だから恋愛てよく分からない。…役とかでは恋愛してたんだけど…」



やっぱり市村さんが好きなのかな…



ではなくても…
もしかしたら
誰か好きな人がいるのかも


「誰かすきな人、が出来たの?」




「まま、まさか!…」



首をぶんぶんとふって否定する



ちょっと顔が赤い

いいなぁ…
なんか初々しい感じがする


「いいよいいよ。もしかして市村さ…?」



あーとめぐみさんはさけぶ

周りのスタッフが何事かと
いう顔でこちらをみる


めぐみさんは小さい声で言う



「…その…ま、まだ分からないの。あの人イジワルだし、容赦ないし…、なんか…頭ごちゃごちゃで、…」



もじもじと下を向く


なんかかわいいなぁ

「あんまり難しく考えなくていいんじゃないかな。好きなら好きでいいと思うよ…」


「…うん、…ありがとう」
< 287 / 600 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop