ウラコイ2 銀幕の旦那様
「ちぃ姉、あたしなんか怖いの。いろんなこと考えたら。市村さんに対する思いが“憧れ”とかだったらとか、…」
憧れ…
「あの人をたまに怖いと思う。あたしが仮に告白したとして“それは好きじゃないよ”って…あっさり断られるんじゃないかって、」
めぐみさん
「…なんで、あの人なんだろ、」
わたしは恋なんかしない…
あの人みたいになりたくない
ずっとそう思っていた
けど
「むずかしいねぇ」
「なによ唐突に…、難しいって何がよ」
「恋愛する事。」
美帆は…はぁと言った。
「まぁね。イライラするわね。自分の感情なのにコントロール出来なくて…相手も思い通り動いてくれないし、不満だらけよ。時間と体力の無駄…だけど、仕方ないんじゃない?“好き”って気持ちは不可抗力だから」
「そうだね、」
「一条妹が、恋にでも落ちたの?」
美帆は聞きたそうな顔で聞いた
「さぁ…」
「ちょっと一人だけ得意気になるのはやめなさいよ。あたしにも教えなさーいーよ。」
まだ言えない
めぐみさんの気持ちが分かるまで
美帆はぶーぶー文句を言っていた