ウラコイ2 銀幕の旦那様
「悩んで悩んで結局じいさんに相談したらやはり離れたほうがいいと言われた。…確かに彼女は生きられる、…」
言葉をきり
勘十郎さんは煙草を
ふところからだし火をつけた
ふぅと煙をはいた
「未練たらたらだったよ。」
「勘十郎さん…」
「けど諦めきれなかった。私が動いたのはあの時だ、彼女が…瞳が腕のいい医者と結婚すると聞いた時だ。」
久しぶりに店の前を通ったら
店の中から話し声がした
「そのお医者様がもしかしたら治してくれるかもしれないの。瞳を…かわりにお嫁に…って」
「舞子さん!」
「あ…あ、やだ勘太郎さん。お久しぶり…」
取り繕おうとしたけど笑顔が不自然だった…
「本当ですか。瞳さんが…結婚て…医者と。…」
「…もしかしたら治せるかもしれないて人がいて…なんでもアメリカ帰りの偉いお医者さんで。」
医者…
「…けれどまだ瞳は考えてる。やっぱりあなたが好きなのね…」
「舞子さん。」
「治る保証もないのに、嫁にだすなんてどうかしてるわ、けど…生きていて欲しいの。…」
結婚…
ぼうっと立ち尽くしていたら
奥から人が出てきた
「修…ちゃん…」
「…ひ、…」
私は口を開いたがしたを向いた
久しぶりに彼女をみた気がする
「よ…良かったな。医者と結婚するんだろ?驚いたよ、おめでとう」