ウラコイ2 銀幕の旦那様
「…言ってる意味はわかってるのか。」
「わかってる、」
「だめだ、舞子さんも言ってただろ。『良くなるかもしれない…』って、例えだめでも旦那は大事にしてくれる…」
「…」
なぜか立ったまま瞳に話していた
子供のわがままをしかる親みたいに…
「それは修介君の本心なの。」
「……」
いらいらする
離れたのはそっちの癖に…
「じゃあなんて言えばいいんだよ…。俺は、瞳さんと結婚させて下さいって言ったら満足か?ふざけんなよ、…お前の親の前でお前を殺すって言ってるようなもんだ!…」
親が執拗に見合いしろ
結婚しろ…と言ってるのは
息子の体裁の為じゃない
次代の市村家の跡継ぎの為だ
家を潰すわけにはいかない…
そのために次の世代がいる
その子供を産んでくれる女性が必要なのだ
親に何回も聞いた
子供はどうしてもほしいのか…?
返事は決まっている
当たり前だ。爺さんも
曾祖父さんもそうやって
家を守ってきたのだ。
「俺はお前を殺したくない。結婚してそれだけで終わりじゃない…。」
「…わかってる。言ってたからね、修介君。」
いいのか…良くない
駄目だ…