ウラコイ2 銀幕の旦那様
「今日はこの辺で勘弁しろよ。神田、」
「…市村」
市村はにこりと笑った
俺は市村に言われホテルに戻った
勘十郎さんは何も言わなかった
…仕方ない
部屋のまえに
みちるさんと町谷さんがいた
「…」
「その面は失敗という面ね、…まぁいいわ。それより市村君」
町谷さんは右手を市村の顔の前に出した
「殴られる覚悟はある?」
「は…みちるさん、これは…」
みちるさんはなぜかすまなそうな顔で解説してくれた
「めぐみさんがね、二人の話してるとこ聞いたって言ったじゃない?その内容を美帆に話したら美帆が…殴らないと気がすまないって」
「……なるほど」
でも殴るって…
「役者だから…顔は」
「わあってるわよ、」
市村は どうぞと頷いた
パチンと蚊をたたく
くらいで町谷さんは叩いた
「役者で良かったわね、金輪際あたしを遊び相手ならいいとか言わないで!…」
「…はい」
市村は町谷さんを見て言った
『なんだっけ、町谷さん?あの人なら遊んでもいいけど…』
確かそう言ってたな