ウラコイ2 銀幕の旦那様
つらいだけじゃない
楽しいことだってある。
「神田ですか?」
「…はい。わたしも最初は迷惑でした、遊びだろうと思って、でも遊びじゃない本気だと知って…向き合おうと思ったんです。市村さん、一条さんはあなたと向き合おうとしてました。恋愛とかは抜きにして。あなたはそういう気持ちも無視するおつもりなんですか?」
市村さんは黙っている
「…いち」
「中々粋なこと言うね。槌谷さん、」
「親父…」
後ろをむいたら 市村勘十郎がいた
「時間が空いたからよったんだが、中々入るに入れなかった。」
「すいません、…」
驚きで口から小さい声しか出ない
「構わないですよ、なかなかいい口上でしたから…。勘太郎、ちょいといいか。槌谷さんひとまず時間を下さい、まだいいたりないことはあるでしょうが」
わたしは首を振った
とんでもない…
はぁ…